【海水浴】暖かい季節・水に潜む危険と予防対応策とは?【釣り】
こんにちは、ぱみです!前回の記事に引き続き、今回は「暖かい季節・水に潜む危険と予防対応策とは?」についてご紹介いたします。
毎年18歳未満の子どもが河川や海で亡くなるニュースを見かけます。
若い命が失われるたびに「これからまだまだ楽しいことがたくさんあるのに…!」と水の恐怖を感じずにはいられません。
海水浴や河川での水遊び。そして今広がりを見せている釣りブーム。
慣れている方から始めたばかりの方まで様々だと思います。
水遊びは楽しいですね。思っていた魚が釣れると嬉しいですね。
浅瀬だとサメやクラゲが間違って泳いでこない限り、そこまで危険はないように思えますが、どうでしょうか。
人を避けて思い切り泳ぎたい、すこし泳ぎが得意だったり、自分を試したい気持ちがあると沖へ泳いでみたくなりますね。または川に飛び込んでみたくなったり。
力いっぱいたくさん泳ぎたくなる気持ちはわかりますが、素人が沖へいくほど危険がいっぱいです。波に飲み込まれたり、予想以上に川の流れが速くて自力じゃ陸に上がれなくなったり、向かってきた流木に頭を打って気絶するなど・・・。
実際、毎年水の事故では死亡者が後を絶ちません。
令和元年夏期における水難の概況 では水難者が594人だったそうです。
山で危険な目に合わないようにするためにはも併せてご覧ください。
海・川で予測できる危険と対処法
1.低体温症
低体温症は身体の深層部(中心部)が冷えて起こる症状です。ヒトは直腸温度が35度以下になると、低体温症と言われています。
水場で遊ぶ場合、長時間水に浸かっていると、低体温の状態が起こりやすくなるでしょう。
一般財団法人 海技振興センターの『低体温症対策マニュアル』を参考に見ていきたいと思います。
・低体温症の死亡率は20%~90%と高い割合
・低体温にならないために厚着をする、もしくは持参すること
・低体温症にかかった人の四肢を温める、マッサージすることは心臓に負荷がかかるのでやらないほうがいい
・温めることはいいが、低温やけどに十分注意する。
など詳細がかかれています。
詳細な内容については上記リンクをクリックするか、こちらでまた別の記事にまとめていきたいと思います。
山菜取りの記事にも書きましたが、
「コンディションが悪い日」や、「体力に自信のない時など」は無理は禁物です。
通常時でも気候に合った服装、そして着替えや温かい飲み物を準備するなどが必要ですね。
2.飲酒して泳ぐ危険(酔泳)!大切な人を失わないために
一昔前まで海や川のキャンプで飲酒することはごく普通の光景だったように思います。
それも年々減少しているとのことでしたが、いまだに飲酒して遊泳してはいけないということを発信し続けなければいけませんね。
飲酒して遊泳した人の死亡率の割合(海上保安庁調べ)は46%にも高まるそうです。かなり高い死亡率にみえますね。
救急センターの酔泳事例では、飲酒して遊泳した結果、仲間を巻き沿いにして意識不明の重体となったケースを具体的に紹介されています。
では「海+飲酒」にはどのような弊害が現れるのか、日本ライフセービング協会の
を参考に見ていきたいと思います。
お酒を飲んだ後、運動後の体の仕組みとは
お酒を飲むと利尿作用のサイクルが早くなり(アルコールを体外に出そうとする)、体中の水分量が減るようです。そしてアルコールを分解するためには水が必要です。
次に夏の炎天下にいることで、体は発汗します。すると、体の水分がアルコールのおかげで余計に足りなくなり、脱水症状が起こりやすくなるようです。
泳ぐ、という行為は運動です。
――――飲酒後の運動はなぜ身体へ悪影響を及ぼすのでしょうか?
運動をすると、血液が筋肉へ分散されます。また、全身に血液を送るスピードが上がるため、心臓のポンプにいつもより負担がかかります。
飲酒をすると、人の体の中では肝臓がアルコールを分解するために血液を必要とします。
本来なら循環器官に血液を集中的に循環させるところを、運動することによって血液が必要な箇所にうまく回らなくなります。
また、血液の循環が早くなるため血中のアルコールも同様に早くなります。
すると、心臓に過度な負担がかかり、心筋梗塞を引き起こしたり、腎臓に負担がかかります。
そうなることで、体の疲れが早くなります。
さらに水の中にいることで体温も低下します。そして筋肉が硬直してうまく体をコントロールできなくなるようです。
また、判断力も鈍るため、溺れた時パニックになりやすく更に死への確率が上がるようです。
上記のような理由から、飲酒後の遊泳は避けることが賢明と言えます。
子どもが海や川で流されて溺れそうになっているときに飲酒した状態では、適切な行動がとりにくいどころか、自分まで溺れかねません。
3.海や川でおぼれている人を見かけたら
溺れている人は必死です。パニック状態です。助かりたいと思っています。そのため周りが見えていなく、助けに来た人を巻き込んで溺れさせる危険性があるようです。
助けるときは一人で無理な救助行為をせずに、以下のいくつかでも頭に入れておくといいかと思います。
・ペットボトル、浮き輪、クーラーボックスなど、とにかく浮くものを投げる。
・周囲に助けを求める。
・118番(海の救急ナンバー)に電話をかける。
・陸に向かってSOSをだす。
・陸からは棒、ロープ、板切れを渡す。川の場合は上流から下流に向かってわたす。引き寄せるときは綱引き同様腰を落として引っ張るといいようです。
川にはライフセーバー等いない場合がありますので、次に紹介する「海や川の危険と予防策」を頭に入れておくと良いでしょう。
4.海や川の危険と予防策
▶天候に関する予防策(川編)
・川の上流は天気の悪い日、前日降水があった時は危険です。また、上流にダムがある場合は水の放出量を加減しているため、こちらも危険です。
・川の流れが速いところに近づかない。
・上流の空に黒い雲が増えだした時は早めに片づけをして離れましょう。
・急に落ち葉や流木などが流れてきたとき(上流のほうで土砂崩れ等起きている可能性がある。また、水量が増えて水際の植物が倒された可能性がある)
・急に水が冷たく感じた時。水かさが増えた可能性があります。警戒が必要です。
・水が濁ってきた。または、上流のほうから濁った水が流れてきた。すぐに引き上げましょう。
▶予防に関する知識(川編)
・河原や中州(川の中に浮き出た陸地)に注意
川幅が狭くなっている箇所や、中州では急な増水により水で覆い隠され、溺れる可能性があります。
川幅の狭い場所だと増水と流れのスピードは速く、もたもたしていると流されてしまう危険性があるようです。
・崩壊地となっている場所は注意。土砂崩れや落盤が起こる可能性があります。安全性の高い場所をあらかじめ選び、危険区域にはくれぐれも注意しましょう。
・川の深さは要注意。足がつくので安心して向こう岸を渡ろうとすると、突如深みに足をとられてしまうことも。お子さんがいる場合は十分注意してあげるといいでしょう。
・川の流れは右岸・左岸で違う場合も。川の地形は複雑です。流れを知っておくことも救助する場合助けになりそうです。
川は各自治体等によって、避難経路や遊泳禁止区域などが分かれているようです。各自治体HP等から情報を入手し、安全・安心なレジャーを楽しみましょう!
▶天候に関する予防策(海編)
・風の影響・「オンショア」「オフショア」に注意しましょう。
オンショアは海から陸に向かって吹く風、
オフショアは陸から海に向かって吹く風。
オフショアになると海に流されやすくなるので、行く前やドライブ中に天候や地形を調べておくとあらかじめ対策がしやすくなるでしょう。
強風の影響で子どもなどはすぐに流されてしまい、目を離した隙にあっという間に遠方にいることもあるそうです。気を付けたいですね。
・曇りまたは雨天
時化(しけ)の状態で波が荒れています。少しでも波が高いなと感じたら、その勘を信じましょう。
また、今の天気予報は大変精度が高くなっているので、前日、当日、翌日の天気を調べておくと対策しやすくなるでしょう。
▶予防に関する知識(海編)
・離岸流(リップカレント)
陸から沖に向かって強い流れが発生している箇所を指します。
離岸流は幅が10m~30mという範囲で起こるようですが、これに巻き込まれると沖に流されてしまいます。
戻ることが難しくもがくほど体力だけが奪われてしまいます。泳ぎの得意な人ほど流れに逆らおうとするので危険なようです。
その場合、陸と沖の縦に泳ぐのではなく、平行に泳ぐことが大切です。流れに逆らわず平行に泳ぎ、離岸流を抜け出すと良いでしょう。もしくは、そのまま浮かんで救助を待つことも良いとされています。
・遊泳条件フラッグ(遊泳区域の旗)について
こちらは海上保安庁の提供する遊泳条件フラッグの画像です。それぞれ遊泳場所に設置されているようなので、こちらを目安に判断すると良いかもしれません。
・エリアフラッグ
こちらも海上保安庁提供の画像です。遊泳区域の場所を設置しています。
赤と黄色で構成された旗は遊泳区域に設置されているようです。
この区域には水上バイクやジェットスキー等のマリンジェット類は入れません。逆を言うと、遊泳区域以外に出て泳ぐとマリンジェットに巻き込まれて事故を起こす可能性があります。
運転する人も泳ぐ人も十分注意したいですね。
海上保安庁提供の海水浴場一覧(全国)はこちらです。参考にしてください。
5.脱水症状
海水浴場や川では、天気のいい日は陽の光が水面に反射して、照り返しがおきますね。
大人に比べて子どもは脱水を起こしやすいので、訴えがなくても定期的に水分補給を促してあげるといいでしょう。その時水だけではなく、ナトリウム(塩分)や糖分を含むものも一緒に摂取することが大切でしょう。
いかがでしたか?
次回は「水の事故を防ぐために・セーフティグッズ一覧」をご紹介したいと思います。
用意は少し大げさに越したことはありません。
家族や仲間と楽しい思い出にするためには「何事もなくてよかったね」と笑いあって帰路につきたいものです。また、自分たち以外の人が、万が一事故にあった場合も助けることが出来るかもしれません。
今は助け合いの時代に変化しつつありますものね。
次にご紹介するグッズは、それぞれの特徴・性能など詳細を分けてご紹介いたします。
こちらもどうぞご覧ください。
本日はここまでお読みくださりありがとうございました!